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考えるヒント8 美学と現実

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私たちは自己犠牲的な話にある種の魅力を感じることがある。

「政治家は財政を助けるために、報酬をもらうな」
つまり、経済的にゆとりのある人だけが、
政治家になればよいということだろうか。

「国の赤字を救うため、わが街は補助金も交付金ももらうな」
こうして行政サービスが滞り、
自治体が破綻して国のお荷物となればよいのだろうか。

「死ぬ気で頑張れば、寝る暇なんてないはずだ」
「政治家に休みなんて要らない」
「真っ赤な眼で、ガリガリに痩せるまで、仕事をしたとは認めない」
政治家に求められるのは、むしろ平素からの適正な自己管理、
緊急時には的確な判断力と機敏な行動力である。
決して、度を越して無理を強いられることなどではないはずだ。

また、政治家の活動は、じっくりと時間をかけて取り組むものもある。
無理は続かないものである。

また、一見美しい話に見えたとしても、
どれも現実的な話ではない。

こうした話は格好良いものであるが、
「それ位の気持ちを持って事にあたる」
という程度に考えても良いのではないだろうか。

自分の美学はいいけれど、
無理をして活動が続かなければ、
結局は市民の迷惑になる。

現実的な生命や生活の安全を守ることが政治の役割である。
わが身を捨てるような覚悟を持ちながら、
現実的な対応をして行く勇気が求められる。

自分の美学だ、
で本当に市民のためになるだろうか。

これらの話は
偽りの自己犠牲ではないだろうか。

政治家は、市民のためにならない自分の美学に酔ってはいけない。
そうした話で有権者の歓心を買うこともいただけない。

急がば回れ。
地道にしっかりと、継続して取り組めるだけの自己管理も求められるのではないだろうか。

さぁ、議論しましょう。

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