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横断旗入れの箱を再生しました

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【概要】

2018年9月30日から10月1日にかけて台風25号が上陸し、相模原でも強風が吹き、電線の切断や看板の落下、大きな木が倒される等の被害がありました。

私は消防団の一員として詰め所に詰めておりました。
あまりにも風が強く、頑強な詰め所が倒れてしまうのではないか、と思われるほどでした。

何度か地域警戒を行って巡回をしましたところ、風に飛ばされたさまざまなものが路上に散乱していました。木の枝や植木鉢、駐車チェーンなどは脇に寄せ、電線の切断等は東京電力や関係者への連絡を行ったりしていました。

その途中、どこからどのように飛ばされて来たのか分かりませんが、こどもたちが道路を横断するときに使用する「横断旗入」の箱と横断旗そのものを拾いました。

箱は2つ、旗は棒のなくなっているもの2本と棒の破損した3本。以前別の機会に回収し修復していたものとあわせて全部で13本になりました。

箱は錆びで泥だらけになっていました。蛍光テープの張り跡があり、以前、地域の小山義昭さんの寄贈により鶴園小学校おやじの会のメンバーで私も一緒に設置したものと分かりました。

とりあえずきれいに洗ってから自宅に持ち帰り、再生を試みることにしました。

【横断旗入れの箱の修復】


※結構きれいに洗ったのですが、こんな状態でちょっと可哀そうな感じです。


※それでは早速修復にかかります。


※まずはやすりがけから。細かい目のサンドペーパーでこすります。目的はペンキの塗り直しのために表面のごみや錆を落として平らにすることです。粗い目のサンドペーパーでは、削り過ぎになってしまいます。


※のんびりと気長にこすっているのも良いものですが、今回は時間短縮のため電動ドリルを使いました。100円ショップで購入した金ブラシを取り付けて、少しずつ慎重に様子を見ながらブラシをあてて行きます。手を怪我しないように軍手・手袋を忘れずに。あっ!ドリルを持つ私の手が素手でしたね。すみません。電源を入れていない撮影用でした…。また、ブラシをあてる時は、安全のためしっかりと固定するようにしてください。


※皮の手袋がより安全ですが、なければ軍手でも構いません。そして作業をする時は長そでシャツ!


※表面の錆と塗料が削れて金属が見えてきています。触るとなめらかな感触。良い感じです。


※さて、お楽しみのペンキ塗りです。缶入りペンキを刷毛で塗っても良いです。今回はより手軽にスプレーを使いました。大量に使う場合は、スプレーを使うより缶入りペンキの方が経済的です。丁寧に作業すれば、仕上がりはどちらもあまり変わりません。
裏面や内側は見えない部分ですが、しっかりと塗り込むことで耐久性がアップします。横断旗を入れる時、こどもたちは結構力強く入れることがあります。錆びて強度が落ち、底が抜けてしまわないよう、内側にもペンキをたっぷりと塗りましょう。内側はスプレーでは塗りにくいかもしれませんので、ペンキ缶と刷毛を使った方が作業しやすいかもしれません。


※ペンキを塗る時は、できればマスクを着用しましょう。作業の写真では撮影のため手袋しておりません。。。


※裏面まできれいに塗れていることを確認して、次の作業はシール貼りです。まずは位置合わせから。
上下を間違えること、結構あるんです。口の空いている方が上!底が下!ですよ。いざ箱を設置しようとしたら、文字が上下逆さま!なんてことにならないように、よく確認して位置合わせしてください。
もちろんシールはなくても構いません。黄色いだけの箱でも良いですし、黄色と黒の縞々模様だけでも十分注意喚起になります。
また、元の「横断旗入」の文字が残っている場合は、ペンキを塗るときにマスキングテープで文字を隠しておくと、そのまま元の文字が使えます。
黒色ペンキを使って、筆で書いても味のある仕上がりになります。こどもたちにも、車の運転者の方にも、安全を願う気持ちがより伝わるかもしれません。
今回は、再設置した後、長持ちするように特注の屋外用カッティングシールを使用しました。


※まず裏紙から爪などでこすって文字シールを表の貼り付け用フィルムに圧着させます。こしこし…。


※緑色のテープの所が余裕になっていますので、はがしてから位置合わせの仮止めをします。大丈夫だったら、少しずつ裏紙をはがしながらフィルムごと箱にシールを貼って行きます。シールを下方向に引っ張りながら、常にシールが張り気味になるようにするとしわにならず、空気も入らないできれいに貼ることができます。


※シールを貼ったら、フィルムの上から爪などでこすって、文字シールをしっかりと箱に圧着させます。箱に文字がしっかりと付いていないと、はがれて汚くくっついてしまう危険があります。ペンキが滑らかに塗れているとこの作業は簡単なのですが、意外と気泡のはじけやでこぼこがありますので、しっかりとこすりつけましょう。こしこし、こしこし…。


※慎重にゆっくりと表面のフィルムをはがして行きます。この時、文字シールがフィルムに付いてきてしまうようだったら、もう一度フィルムを戻して文字を箱に圧着してください。


※さあ、きれいに文字が付きました。最後の仕上げです。乾いた柔らかい布などで上から押し付けるようにおさえます。


※最後に蛍光テープ貼りを行います。この作業はなくても問題ありませんが、ドライバーの方に、この道路がこどもたちの通る道であることをアピールして、交通安全を呼びかけるために蛍光テープで存在感をパワーアップさせます。
もともとついていた蛍光テープをそのまま利用する場合は、ペンキを塗り直す時に、マスキングテープで蛍光テープを保護しておきます。蛍光テープをそのまま利用できるだけでなく、ペンキの節約にもなります。


※これで横断旗入れの箱の修復・再生が完了しました。

【横断旗の修復】

次に、同じく台風後に散乱していた横断旗そのものを修復します。
道路や街路樹の下等で見つけたものを集めて持ち帰りました。


※まず良く洗います。水をかけてたわしでこするときれいなります。
外に並べておくとすぐに乾きます。くっついていると間に水が残ってしまうので注意しましょう。


※破損のほとんどは、プラスチックの柄の部分の割れや砕けです。黄色いビニルテープをぐるぐる巻くことで、また使えるようになります。柄の端にまいた蛍光テープは、そのまま使えます。柄の写真は補修完了後の姿です。


※柄がなくなっていた二つの旗は、同じくらいの太さの塩ビ管で柄の代りにしました。


※柄に使う塩ビ管を適当な長さにのこぎりで切ります。今回は、2本必要で、ちょうど2本分の長さでしたので半分に切断しました。


※柄にボンドを付けてのばします。そのまま旗の柄を通す部分に差して行きます。柄を通す穴より少し細め(直径10mm)なのですんなりと入ります。

※柄に差し込んだら、よく揉んで、ボンドをまんべんなく広げるイメージで旗と柄を結着させます。ぐにぐに…。


※柄を通す袋になっている部分が破れていたら、ボンドを塗って貼り付け、上から黄色いビニルテープで補強します。


※最後に、柄の先端に蛍光テープを巻いて完了です。

【その後】


※修復後は、地域のPTA会長さんに届け、再設置等のお願いをいたしました。

【ビフォー&アフター】

【さいごに】

交通安全は地域みんなの願いです。再生された横断旗と箱が、大切なこどもたちを守ってくれるよう活躍してくれることを心から願っています。

横断旗も箱も、屋外に設置されているため、あっと言う間に錆びたり壊れたりしてしまいます。新しいものに代えるのも一つの方法です。また、古くなったものを再生するのも一つの方法です。この箱は、この旗は、いったいどんな思いで設置されたのだろう、そんなことを考えながらの修復作業はいろいろと考えさせられるものだと思います。

地域では、古くなった横断旗や箱が沢山あると思います。修復・再生はそんなに難しいものではなく、新しい箱や旗だと、PR効果が上がるだけでなく、実際にこどもたちも使いやすいのではないかと思います。
PTAや自治会、守る会等の活動の一つとして、ぜひ取り組んでいただけたら、と思いました。

そんなことを考えながら、今回の記事もまとめました。
みなさんのご意見やご感想もぜひお聞かせください。

日頃から見守り活動などでご尽力いただいているみなさまの、地道で熱心なご活動に感謝と敬意を表します。
みんなで交通安全!こどもたちを守って行きましょう!

交通安全はみんなの願い

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