02 活動報告 視察報告

岸和田市議会 視察報告 阿部善博 2013.5.22(水)

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岸和田市議会 視察報告 阿部善博 2013.5.22(水)

【 訪問先 】:岸和田市議会 
【 テーマ 】:岸和田市議会議会基本条例について 
【 日時 】:平成25年5月22日(水)
【 参加者 】:相模原市議会議会基本条例に関する特別委員会委員(12名、随行含む)
 委員長:岸浪孝志議員
 副委員長:菅原康行議員
 委員:阿部善博議員、小野弘議員、加藤明徳議員、小林倫明議員、小林正明議員、中村知成議員、野元好美議員、藤井克彦議員、古内明議員
随行職員一名
【 報告者 】:阿部善博
【 ご対応 】:議会基本条例検討委員会 (※1) 委員長 山田幸夫議員、副委員長 雪本清浩議員
※1、現在は解散
【 資料 】:
 次第書
 議会資料No.205 議会基本条例の概要 
 議会資料No.206 議会及び市の概要
【 進行 】:
 岸和田市議会副議長 池内矢一議員 よりご挨拶をいただく
 相模原市議会議会基本条例に関する特別委員会 委員長 岸浪孝志ぎいんより挨拶
 視察調査事項について説明
 質疑・応答
 意見交換
【 費用 】:相模原市平成25年度予算議会費より充当。ただし、移動旅費と宿泊費を除く食費等の費用は自己負担。
【 その他 】:説明、質疑、意見交換の終了後、岸和田市議会議場を見させていただいた。

【 概要 】:
 <<岸和田市及び岸和田市議会について>>
・岸和田市の市制施行は大正11年。全国で87番目。大阪府下3番目。
・平成14年4月特例市移行。
・人口202,176人(平成24ねん)。
・議員定数26人(条例及び現員)。
・議員報酬600,000円。
・政務活動費、月額一人50,000円。

<<条例制定までの歩み>>
・平成16年12月10日 自治基本条例制定(平成17年8月1日施行)。
・平成20年6月30日 自治基本条例推進委員から「議会基本条例の制定に向け、早急に検討する必要がある」との内容の建議書が提出される。
・平成20年8月20日 幹事長会に建議書の内容が報告され、議会として議会基本条例を策定することを決定。
・平成20年10月10日 議会運営委員会で、一問一答方式、一半質問の日程、反問権の理事者への付与を申し合せ事項とする。
・平成20年12月15日 議会基本条例を策定するための組織として「議会基本条例検討委員会」を設置した。
・平成21年2月23日 第一回議会基本条例検討委員会開催。 
・平成21年4月30日 議会基本条例検討委員会、議会基本条例策定に先立ち、市議会議員政治倫理条例策定を決定。
・平成21年7月24日 議員研修会(講師:安本美栄子伊賀市議会議員)。
・平成21年8月15日 (仮称)岸和田市議会議員政治倫理条例、パブリックコメント実施。
・平成21年9月16日 岸和田市議会議員政治倫理条例、可決(満場一致)。
・平成21年12月16日 第一回議会基本条例全体会議開催。 
・平成22年7月31日 市民説明会実施(3日間、6会場)。 
・平成22年8月31日 理事者説明会実施。
・平成22年10月16日 (仮称)岸和田市議会基本条例、パブリックコメント実施。
・平成23年2月17日 幹事長会において、岸和田市議会基本条例を平成23年度第一定例会で市議案として上程すること、また施行を改選後の5月1日とすることを決定。
・平成23年3月17日 岸和田市議会基本条例、可決(満場一致、施行は5月1日)。

<<特徴、その他>>
・条例は全25条とした。
・策定の取り組みの発端は、市の自治基本条例策定。
・議会基本条例の制定と並行し、議会改革の取り組みを進めた。一問一答方式の導入、反問権の付与等。
・基本条例策定の取り組みと並行して進められた一問一答方式の質問は、市民からの「分かりやすい議会」を求める声に応えたものでもあり、言葉づかい等も、市民に分かりやすいものにしようとの議論があったとのことである。
・当初、検討結果を持ち帰り、会派協議でさらに議論が元に戻らないようにするため、幹事長会で策定を進めることとしていたが、幹事長会よりもより頻繁な協議が必要となり、幹事長会とは別組織の検討委員会を、議長の諮問機関として立ち上げた。
・策定に当たり、他自治体において、政治倫理が問われる問題が発生し、議会基本条例に先立ち、基本条例に盛り込むべき政治倫理の部分を別条例として策定することとした。これは、議会と議員の政治姿勢を明確に示すという意味もあった。
・条例策定に当たっては、伊賀市議会基本条例を参考とすることとした。
・また、内容が固まってきた段階で、節目ごとに全体会議を開催すること、検討の前に資料配布を行い、検討委員会は各会派の意見調整の場とすること、素案のできた段階で市民説明会及び理事者説明会を開くこと、等の基本方針を確認した。
・条例には、「議会報告会」の開催を盛り込まなかった。理由は、他市の状況等を考え、報告会が市民からの苦情を聞く場になっていたり、参加者が減少している状況等を危惧したためである。
・第9条には「文書質問」の項目を設け、緊急を要する事案等の発生時に議会として文書による質問が行えることとした。
・第13条には「議員間の自由討議」を、また第14条には「政策討論会」の開催を定め、毎月1度、3つの部会に分かれ、テーマを定めて議員間で自由に意見をぶつけ合う政策討論会を開催している。目的は議員間の政策能力向上・資質向上にあるため、市民への公開は行っていない。
・第15条には「委員会」の条文を設け、第3項では、委員会視察終了後の「視察報告会」の実施を定めている。実際の報告会では、市民の参加はほとんどなく、理事者側の関係部署からの出席があるとのことであった。
・改選後の施行のため、当選した議員は全員で集まり、議会基本条例について学ぶことから始めた。
・議会基本条例の制定後、ケーブルテレビでの議会中継(一般質問、代表質問)を実現した。

【 主な質疑等 】: 
・検討会は公開で行ったのか?→非公開で行った。
・満場一致での可決について。→策定途中での議論はあったが、最後は異議を唱える会派はなかった。
・政策討論会での議論の成果は?→様々なテーマについて、結論付けることではなく、勉強の意味が強い。行く行くは結論を出すような取り組みとしたい気持ちもある。
・ケーブルテレビの費用は?→一定例会5万円。
・一問一答方式の具体的なやり方は?→一括質問一括答弁の三問制と、一問目で一括質問を行った後、一問一答に入る方式の選択式。ほとんどが一問一答制を選択している。時間制限は1時間としている。
・質問時の通告、調整は?→行っている。議員それぞれで、ほとんど調整を行わない議員や細かく調整する議員もいる。
・質問席の設置について?→以前、質問席を設置したが、特定の議員が映り続けるため、自席での質問に戻した。ケーブルテレビのカメラは3台あり、人が映している。
・広聴会、参考人制度について→まだ実績はない。理由はそのような議案がなかったため。
・委員長会議の実績について→近年は開催されていない。また、陳情者の説明機会等も(制度として)設けていない。そのような議論も特に行われなかった。
・休日議会、夜間議会等について→市民からの要望はなかったが、議員間で議論は行った。実施には至っていない。議会報告会の在り方も、実態は報告会の趣旨にあったものになっていないと判断し、条例にも入れていない。
・事務局の技量、仕事量等について→市長部局の手を借りるのではなく、議会事務局で法制的な最低限の確認等対応できるよう研修等に取り組み始めている。議会事務局の人事権等についての議論は行ったが、今後の課題と考えている。

【 所感等 】: 
・「議会報告会」については、議会そのものの報告をおこなう形でないにしても、何らかの市民との意見交換の場や、市民の声を聞く場を定期的に設ける必要があると個人的には考えている。
・議員間で自由に討議を行う「政策討論会」を毎月実施していることは素晴らしいことだが、相模原市で実施する場合、職員の負担や公開にするための周知等課題も考えられる。会派での実施や委員会単位での実施等、継続して行える方法についてさらに検討したいと感じられた。
・議会基本条例を策定するための、全議員での会議や市民説明会の実施等、相模原市でも参考にできる取り組みについて、より具体的に検討を行いたいと感じられた。

【 備考 】: 
・翌23日は岡山市を視察予定であったが、監査委員の予定が入ったため、阿部善博議員は岸和田市のみの参加となった。

【 参考 】: 
岸和田市議会
http://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/gikai/
相模原市議会 議会基本条例に関する特別委員会 名簿 定数11名
http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/gikai/meibo/iinkai/026092.html

【 写真等 】:

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以上

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