全国に広がる、選挙カー「拡声器なし、連呼なし、公費負担なし」の取り組み
選挙のたびに、大きな音で候補者の名前を連呼する「選挙カー」、この費用、実は公費負担の大きな割合を占めています。相模原市の市議選の場合、一日につき、車両レンタル料が15,300円(9日間分137,700円)、ガソリン代が7,350円(同66,150円)、労務員(運転手)代が12,500円(同112,500円)となり、合計では一候補当たり316,350円を上限とする公費負担、つまり税金の支出となっています。またハイヤーを利用した場合の上限は一候補当たり一日64,500円となっていて、9日間で580,500円もの公費負担が発生する可能性があります。もちろんこれらは上限金額ではありますが、仮に相模原市内3区で75名ほどの立候補者がでると想定した場合、選挙カー費用だけで一候補あたり平均25万円程度の充当を行った場合には、1,875万円もの公費負担が発生することになります。相模原市の場合、市議選のほかに、知事選、市長選、県議選もありますので、選挙カー分だけでも市・県全体での公費負担は更に大きな額になることが想定されます。
政策や人柄、基本的な考え方等に至る候補者情報については、インターネット等でかなり詳細に取得できる時代になりました。もちろん、これで十分と言うことはありませんが、選挙そのもののあり方に加え、財政や環境、有権者の生活にまで配慮する視点から選挙について考える取り組みは、全国に広がりつつある状況です。環境を守ろうと訴える候補者が、排ガスや渋滞の原因になっている選挙カーの中から手を振っていたのでは困ります。また、様々な生活スタイルが存在する現在、連呼の声が騒音にしか聞こえない人も多いと聞きますが、その運行費用は皆さんの税金が充当されているのです。そのあり方を考え直し、連呼とはまた違った形でのコミュニケーションで政策を訴えて行こうと言う取り組みは、『NO!選挙カー推進ネットワーク』と言う形で全国的に超党派で広がりつつあります。このネットワークには、現職含め多くの参加者が声をあげ、ホームページで呼びかけを行うべく準備している状況です。
私もメンバーでありますこの『NO!選挙カー推進ネットワーク』は、選挙カーで連呼を行わず、財政厳しき折り公費負担を使わないことで税金を少しでも節約し、時代にあった有意義な選挙のあり方を提案しようと言う超党派の議員及び立候補予定者のネットワークです。
『NO!選挙カー推進ネットワーク』では次の三項目を設定し、全てを満たすことが運動に参加する条件としています。
1、 選挙中に使用する車に据付スピーカーを設置しない
2、 選挙中に使用する車中より音声を発しない
3、 運転手代、ガソリン代など選挙カーに適用される公費負担を請求しない
公費負担は法で保障され、自治体の規定に基づくものです。お金のかからない選挙の実現と運動の機会均等を図る目的があります。様々な地域事情や候補者それぞれの状況も違いますので、公費負担を充当して活動しようという候補者の方々の運動自体については全く否定するものではありません。しかし、政治家に立候補しようとする人たちでありますから、自分たちのお金のかからない選挙はもちろんのこと、自治体や国の負担も軽減し、環境や有権者の生活にも優しく、より意義のある選挙のあり方を考え、提言し、実際に取り組んで行くという姿勢はまた大切なものであると考えます。
重要なことは、その後に良い政治が行われるような選挙になることです。まちが良くなるために、しっかりとした選択のできる選挙でなければなりません。そのためには、どのような選挙のあり方が求められているのか。また、議員の役割やあり方についても、合わせて考えて行かなければならない、そう私は考え、取り組みを進めて行きます。
政治家を目指している方、この「連呼なし、公費負担なし」の選挙カーの取り組みにご意見ください。そして賛同される方は、ぜひご参加ください。
『変わらなきゃ!選挙運動。NO!選挙カー推進ネットワーク』申し込みはコチラ↓↓↓
http://www.maniken.jp/maninews/nosenkyocar.pdf#search='NO!選挙カー'
また、多くの方のご意見やお考えをお聞きしたいと思います。ぜひ、ご意見等お聞かせください。
おまけ その1
【選挙川柳】~ 選挙カーにまつわる句 ~
●「選挙カー 乗って怒られ 乗らずに怒られ」
※うるさいという苦情と、真剣な姿をもっと見せて欲しいと言う声とともにあります。相模原では、この4月には、神奈川県知事、県議、相模原市長、市議の四つの選挙が同日投票となります。選挙カーのあり方もきっと議論になるのではないでしょうか…。でも、4つの選挙でレンタカーが出払ってしまって「選挙カー 予約するなら お早めに」なんて事態にも…。さらに衆議院が解散になったりすると、相模原では神奈川14区と16区が混在で5つ(衆院選挙区の数え方では6つ?)の選挙が同時に行われるなんてことに?!ひぇー。
●「連呼せずコミュニケーションで考える」
※車上からの連呼と街頭に立っての演説。音を出す点は同じでも、きちんと話として内容を訴えられる点と、一声かけてやり取りができるコミュニケーションの有無に違いが。。。「車から 連呼なくして 街頭演説」「連呼せず 勝負したいな 政策で」と言うことに…。
●「選挙カー 乗らないで一体何するの?」
※「車から 連呼をしない 選挙カー」には、「じゃ、一体何するの?」と言う声が今にも聞こえてきそうです。特に、支援者の方や選挙カーの準備を進めている他陣営からはこうした声があがってくるでしょう。こうした声には、丁寧に説明あるのみです…。
●「選挙カーで 静かな暮らしを うったえる」
※ガンガンと静かな暮らしをうったえます。ガンガンと。そりゃ、もう静かな暮らしです…。でも、選挙の間だけですから。。。
●「選挙カーの声がつぶやきになるアプリ」
※これで選挙も静かになります。。。そんな訳ないか!
●「選挙カー 音を出さずに 戦います」
※選挙カー無音宣言はひっそりと…。
おまけ その2
エピソード
私が助手席に乗り込み、ベテランのウグイス嬢さんが後部シートでサポートしてくれる形で出発した時のことです。私は選挙カーから手を振り、必死に名前を連呼をしていました。車が住宅街に入ったころ、さすがにうるさかったのか、窓を開けて「うるさいぞ!やめろ!」と叫んだ方がおられました。そして、一瞬のできごとです。後ろのウグイス嬢さんが、すかさず、「窓を開けてのご声援、お手を振ってのご声援、ありがとうございます!がんばってまいります!」とマイクを入れてくれました。すごい技術があるものだ、と感心している暇もなく、私には皆さんがどんな心境でいるのかが気になって仕方がありませんでした。選挙は非日常のものですが、有権者の皆さんは日々の普通の生活の中にあります。候補者とコミュニケーションンを取り、ご家族やお仲間とも意見交換し、しっかりと考えて、きちんとした判断、きちんとした選択ができるようにするにはどうすればよいのか、現在も、私は日々考え続けています。
全国に広がる、選挙カー「拡声器なし、連呼なし、公費負担なし」の取り組み
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