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視察報告 「名古屋市議会議会基本条例の取り組みについて」

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視察報告 「名古屋市議会議会基本条例の取り組みについて」
8/2、議会運営委員会の行政視察「名古屋市議会の議会基本条例の取り組みについて」に参加しました。
以下、視察報告書を掲載いたします。
 ※報告書PDF
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802.pdf
★議会運営委員会視察報告
視察先 広島市議会、名古屋市議会
視察内容 議会基本条例について
日程 平成23年8月1日(月)、2日(火)
参加者 11名。
 須田毅委員長、小池義和副委員長、阿部善博委員、小野沢耕一委員、森繁之委員、加藤明徳委員、栄裕明委員、松永千賀子委員、小林正明委員、小林倫明委員、議事課課長(随行)
【報告】 阿部善博委員
★視察報告 ② 平成23年8月2日(火)
 名古屋市議会の議会基本条例の取り組みについて
配布資料
 名古屋市議会基本条例の制定について -研究会報告書- (抜粋版)
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-1.pdf
 議会基本条例の課題
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-2.pdf
 名古屋市会平成23年6月定例会の概要(速報版)
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-3.pdf
 (4)議会改革の取り組みについて
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-4.pdf
 「広報なごや 市会だより」 平成22年6月号、
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-5.pdf
平成23年1月号、
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-6.pdf
平成23年6月号
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802-7.pdf
【概要】
 □、名古屋市議会の置かれている状況と議会基本条例制定への取り組みの経緯
 平成21年4月の河村たかし市長就任以降、河村市長の「政治ボランティア」の発想・思想に基づく条例等が市長側から議会に対し再三提出されている。本来はチェックを受ける市長がチェックを行う議会の権限を削ぐかのような条例を提出することは、自らのチェック機能を緩やかにすることとも受け止められ、二元代表制を機能不全に陥れるとの指摘がある。こうした懸念もある中で度重ね続けられる市長からの投げかけに対し、議会としてのあるべき姿・果たすべき責任・役割を自分たちで決めようとの発想から議会基本条例制定の取り組みが行われた。
 名古屋市会では、新しい期を迎え、市長を支持する「減税日本」が最大会派となり議会の1/3を新人が占めることとなっている。しかし、議会基本条例の議決は旧メンバーによる議決のため、新人議員や「減税日本」のメンバーの動向が注目されている。
 策定の経過は、平成21年12月に名古屋市議会基本条例制定研究会を設置し、平成22年2月までに6回の研究会を開催し議論を行った。途中、片山さつき氏(千葉商科大学会計大学院教授)、児玉克哉氏(三重大学人部学部教授)、駒林良則氏(立命館大学法学部教授)から講演を受け、三重県議会の視察も行った。その後、骨子のできた時点で3つの分科会を設け、さらに多角的に検討を重ねた。平成22年3月には分科会からの意見を受けての研究会を開催し、市民からの意見聴取を行うパブリックヒアリングも実施、3月の本会議で全会一致で可決、公布となった。
 研究会においては、検討内容を14項目に分け、課題を整理してから順次議論を行った。研究会の運営はフルオープンで、マスコミの取材もOKとした。また、座長の認める範囲で、傍聴議員の発言も許可することとした。
 □、特徴
 発信力の非常に強い市長の登場により、比して「姿の見えない」「活動の見えない」との声がこれまでもあった議会側より、積極的に市民からの意見聴取や情報発信を行おうと言う姿勢が見て取れる。こうした主な取り組みとして、「5会場で行われた議会報告会」「正副議長の定例記者会見」「委員会のインターネット中継等、会議の公開」等があげられる。
【感想等】
 □、条例の検討開始から議会での採決まで約4カ月という非常に短期間で取り組みが進められた。これは、平成23年の任期まで約1年を残して条例の成果を見極めようとの意図と、河村市長や市民の声に積極的に少しでも早く応えようという議会の危機意識によるものではないか、と感じられた。
 □、研究会の報告書には、「座長案作成の考え方」や各研究課題についての意見が詳細にまとめられ、本市議会での今後の議論に役立つばかりか、名古屋市の今後の議会運営にあたっても、たとえ少数であったにせよ、どのような意見が出されていたかが分かるようになっている。記録に残し公開することの大切さが感じられた。
 □、条例は「一問一答方式」や「議員間討議」についても規定するフルセット型である。しかし、「議会報告会」等の具体的な取り組みを継続して行うことに課題を抱え、条例策定後の実際の運用にあたっての難しさが感じられた。出来れば条例の検討時に、個々の具体的な取り組みの実施イメージを各議員及び市民と共有できるまで検討・議論を重ねるべきと思った。
 □、名古屋市では、発信力のある市長が誕生し、広くマスコミ等を巻き込んで、市民はもちろん全国的にも議会のあり方が問われる状況となっている。そうした中で策定された議会基本条例が、今後どのような評価を得て行くのか、議会がどう機能して行くのか、と言う現実的な課題がある。議会の顔が見えるようになり、取り組みが支持を受け、市民の代表として頼りがいのある議会となれるのか、そのための具体的な活動が名古屋市会には求められており、本市も同様であると感じている。
以上
 ※写真等は別紙PDFによる報告書をご参照ください。
 ※報告書PDF
  http://abn.jp/a_files/shiryo/shisatsu/20110802/20110802.pdf
以上

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