02 活動報告 視察報告

奥州市議会視察報告【議会運営委員会】 2014.8.4

投稿日:

委員会視察報告:議会運営委員会
奥州市議会視察


奥州市議会議場

奥州市議会議場


視察先:奥州市議会
日時:平成26(2014)年8月4日(月)
参加者:相模原市議会運営委員会メンバー
内容:議会改革(議会運営)について
目的:
① 現在、議会運営委員会で議論している「請願・陳情者の意見陳述」の実際の運営方法等について調査する。
② 議会基本条例前後の議会改革の取り組みを学び、本市議会の議会改革に活かす。


報告

【奥州市議会の概要】
構成:4常任委員会(委員7人×3、6人×1)
※常任委員会、議会運営委員会の任期は2年。
※特別委員会は全員が委員となっている。
定数:28人
議会事務局:現員5人(定数8名)
議員平均年齢:60歳10か月(最年長72歳、最年少46歳、平成26年4月1日現在)
その他:正副議長は会派に属さない。
議会予算:2億6,383万6千円(平成26年度当初)2億9,840万1千円(平成25年度当初)
議員報酬:321,000円(議長:399,000円。副議長:345,000円)
期末手当:
6月 報酬月額×140/100×1.15(加算)
12月 報酬月額×155/100×1.15(加算)
視察旅費:常任委員会・議会運営委員会・議会広報編集委員会ともに、それぞれ1人10万円。
※海外視察は見合わせ。
日当:県内1,500円、県外2,200円
H24.1.1からH28.3.31までは特例として、県内日当なし。県外は半額。
宿泊料:県内9,800円、県外10,900円
費用弁償:4km 以上の場合で、本会議、委員会及び協議又は調整を行うための場に出席した場合に、車賃1kmにつき37円を支給。
政務活動費:12,000円(1人当たり月額)
収支報告書への領収書添付:有(写し)

<参考>
奥州市議会ホームページ
http://www.city.oshu.iwate.jp/htm/gikai/

奥州市議会基本条例 解説ページ
http://www.city.oshu.iwate.jp/htm/gikai/regulation/regulation.html

奥州市議会質問席

奥州市議会質問席


【所感】
自由討議について:
奥州市議会では、平成21年11月1日に奥州市議会基本条例を制定したことに伴い、奥州市議会会議規則の一部改正を行っている。その主な内容は「発言場所への質問席の追加」「自由討議を可能とすること」「自由討議の追加と、質疑又は討論終結後の動議に関する規定の削除」等であった。会議規則の改正は議会基本条例の制定と同日であった。
自由討議は、委員会審議において実施され、執行機関に対する質疑の後、討論を行う前に行われている。まだ委員同士で激しい議論を行うようなことはないが、各委員の賛否を含む考え方等が述べられているとのことであった。
本市での実施には、討論のあり方や委員長の運営に依存しない各委員会での共通認識等、整理検討するべき課題があると感じられた。

委員会における請願等審査の際の提出者からの意見陳述の実施状況について:
市立病院・診療所改革プラン調査特別委員会では、平成25年9月24日に、請願者による意見陳述を行った。また、競馬事業調査特別委員会では、平成21年6月から平成25年12月の間に、全10回のべ38人にわたる参考人招致を行った。
奥州市では、紹介議員のいる請願と区別を行い、陳情については採択・不採択の議論を委員会等で行っていない。請願者を参考人招致する場合は、委員会等の判断により実施している。
また、正式な制度としての規定はないが、常任委員会での請願審査の流れの中で、執行機関に対して質疑を行い、執行機関退席の後、紹介議員の出席説明を行い、その後、休憩中に請願者がその場にいた場合は、あくまでも休憩の中で請願者からの説明を聴取し、再開後、委員による自由討議を行っている。
陳情者・請願者で意見陳述を希望する事例がなく、制度としての検討は特になかったとのことであった。
本市の場合は請願よりも陳情が多く、またこれまでの経過にも違いがあるが、判断に必要な請願者からの説明は参考人招致の仕組みに準ずる形で実施する、という考え方は同様であると感じられた。
また、奥州市の場合は、請願審査の途中で、問題の重み等を勘案し、特別委員会を設置しているとのことであった。特別委員会の本来のあり方の一つとして、本市でも参考にできる事例である。

議会報告会の実施について:
奥州市議会では、市民との多様な意見交換の場、議会が持つ情報の発信の場として、市民懇談会を開催している。また情報発信だけではなく、議会への意見・提言・批判等の声を直接かつ広く聴取し、議会の監視機能や政策提言機能を高めている。
開催方法は、各区に1会場とし、報告事項の他にテーマを定め議会に対する意見要望の他、地域課題等について懇談している。各会場ごとに全ての議員を割り振り、担当の班を構成し実施している。
実施後の結果等については、市政調査会において反省総括し、市議会だよりへ対応・処理結果等とあわせて掲載するほか、質問・要望等で重要なものは、各常任委員会ごとに調査し、市側との協議等に取り組んでいる。
課題としては、参加者に偏りがあるため、平成25年度は女性団体のみを対象とし声掛けを行ったとのことである。今後は若者への声掛けを行うとのことであった。また、市民からの意見・要望等が議会報告会の趣旨に合致しているのかと言う点からは、議会・執行機関等のあり方から、更に検討するべき課題があると感じられた。
本市での実施に当たっては、私の所属する会派「新政クラブ」でも既に議会報告会は実施しており、そうした会派や議員個人の活動とのすみわけや、市民の求める報告会の内容の見極め、議会としてどのような報告・懇談の場を持つか、という議論が更に必要であると感じられた。

奥州市議会災害対応指針について:
奥州市では、東日本大震災等を受け、今後も突然発生する地震、水害等の大震災に備え、常に警戒を忘れず、有事における議員の活動について、迅速な災害支援活動を行うための体制を整備するために、明確な指針を定めている。
指針では、実際の経験を踏まえ、市の設置する災害対策本部への個々の議員の働きかけを整理し、議会としての対応を行うため、災害対策会議の設置を定めている。災害等の緊急時に、各議員が個々に市本部に対し要望・提言等を行っていては、かえって混乱の原因となる危険性があり、そうした事態を避けるためにも、現実的な対応を考えているものと感じられた。
指針では、災害対策会議設置後の議会としての対応と、各議員の具体的な対応が明記されており、実際の緊急時に混乱が内容にされている。しかし、災害時には何が起こるか分からず、指針の事前の周知だけでなく、災害訓練等への盛り込みなど、更に検討し、備えることが大切であると感じられた。分かりやすい災害時行動マニュアルも作成されているので、本市でも作成したい。
本市議会でも指針の作成は行っているが、実際に共通認識にし、訓練の実施等まだ足りない部分がある。今後の災害等の想定に対し、的確に議会がどのような役割を果たしてゆくのか、更に議論を深め、準備して行く必要がある。


【その他】
奥州市は、岩手県第三の都市であり、2市2町1村の合併を経て、国内有数の巨大ダムである胆沢ダムを有するなど、本市と共通した部分があり、その議会運営はとても参考になる点が多かった。また議会のネット中継や質問席の設置、一問一答制の導入等、本市同様の議会改革も先行して進められており、貴重な意見交換を行うことが出来た。

おまけ

OSHU HAPPY PROJECT

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奥州市の街角でみかけたポスター。↑↑↑

実際の動画はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=1uj19PXJCLc
楽しそうでいいなぁ…。

お土産には…
えさし乙女」は、江刺金札米「ひとめぼれ」を使い、濾過用の炭も江刺産を使った江刺にこだわった純米焼酎です。アルコール度40度。美味しいですよ。地場産品のご紹介コーナーでした…。

純米焼酎 えさし乙女

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