意見・感想・考え

「政令指定都市移行についての緊急公開質問」への回答

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「相模原市議会をよくする会」より「政令指定都市移行についての緊急公開質問」が届きました。

「相模原市の政令指定都市移行」と
「政令市移行について市民の意思を問う住民投票条例」
の2件についての考えを問うものです。

案内には、
市は相模原市を「政令指定都市」に移行すべく着々と準備を進め、今月18日には県・市の事務委譲の基本協定を行いました。しかし、残念ながら市民の間では、いまだに政令市への関心も理解も未だしの感がぬぐいきれません。

つきましては、この際、市民の代表として議会を構成し、政令市移行問題を研究・熟知されている議員諸兄姉一人ひとりのお考えを伺い、私たち市民の政令指定都市移行についての理解への一助にしたいと考え、ここに公開で質問をさせていただくことにいたしました。


とあります。

また、回答は記者クラブへ発表し、よくする会の広報紙「The Gallery(傍聴席)」に掲載するとの事です。

提出期限とされる12/5、建設委員会の日に提出をいたしました。
私の回答は、一足早く、当ブログでもお知らせします。
皆さんのご意見等コメントよろしくお願いいたします。

以下、よくする会の公開質問と、私の回答です。


--- --- --- 以下 質問--- --- ---
回答議員名:
質問・回答 表

質問1:あなたは相模原市の政令指定都市移行をどう考えますか。
 (該当する答えを選び、その理由を述べてください。)

答え:① 平成22年4月1日の移行に賛成する。
 理由=
② 政令市移行そのものに反対する。
 理由=
③ 平成22年4月1日の移行にこだわらず、更なる議論を行うべきだ。
 理由=

***************************************************

質問2:現在、政令市移行について「市民の意思を問う住民投票条例」制定の請求署名が、地方自治法第74条により実施されています。あなたは、この条例の制定をどう考えますか。(該当する答えを選び、その理由を述べてください。)

答え:① 賛成する。
 理由=
② 賛成できない。
 理由=


--- --- --- 以上 質問 --- --- ---
--- --- --- 以下 回答 --- --- ---

回答議員名:阿部善博

質問・回答 表

質問1:あなたは相模原市の政令指定都市移行をどう考えますか。
(該当する答えを選び、その理由を述べてください。)

答え:①平成22年4月1日の移行に賛成する。

■回答選択までの私の考え
・この質問には選択肢が3つあります。
①平成22年4月1日の移行に賛成する。
②政令市移行そのものに反対する。
③平成22年4月1日の移行にこだわらず、更なる議論を行うべきだ。
というものです。

①は現在の方向性を認める内容。
②はそもそも政令指定都市移行に反対する、という内容。
③は、議論が尽くされていない、という内容。
です。

政令指定都市移行に、
(期日の記述はあるとしても、)①は「賛成」、②は「反対」。
と単純にその内容を読み込むことができます。

しかし、
③については、「賛成」「反対」どちらでもない場合、と言う意図が感じられはするものの、「賛成」の意図を含むことは実際にはやや無理があるかと思いました。
③に、「現在の方向性を認めない(①の逆)」という意図を読み込むことはできますが、「政令指定都市移行に賛成(②の逆)」かつ「平成22年4月1日の移行にはこだわらない(①とは異なる)」という主旨を読み込むことは、やはり少し無理があります。③は「反対」という選択肢、と私は受け取りました。

私は、相模原市の政令指定都市移行には賛成です。そして、もともと「平成22年4月1日に何が何でも」という姿勢ではありません。しかし、理念的なものでなく、現実的な判断をする時には、これまでの議論や市の取り組み、市民への説明や情報提供等の経過を踏まえると、「平成22年4月1日移行」というスケジュールに決してこだわるものではありませんが、政令指定都市移行に賛成の意志を持つ私にとっては、実質的に①が回答になると考えました。

③の選択は、やはり私の意図とは異なりますし、また、誤解を招くことにもなる選択肢だと感じられました。

■政令市移行について
政令指定都市移行について、

A、「県より市が身近である。」と言う背景より。
政令指定都市移行により、現実的なものとして、県で決定している問題・課題を市で取り扱い、私たちが自分たちの手で最後まで取り組むことができるようになる、と考えています。本来は、県でも国でも等しく私たちが身近に感じ、自分たちで考え決めて行かなければならないものである、という問題はあると思います。

B、「県・市の役割分担上、多くの無駄がある」と言う背景より。
大雑把な言い方ですが、「現場の取りまとめを全て市で行い、決定のみを県で行う」、という場合があります。
ニーズに応え、効果的で無駄がなく、それも迅速に、と言う場合、市で決定するべきと考えられる案件が多々あります。それは、現場のことは市の方がよく分かり、理解しているからこそだと思います。実際に、政令指定都市移行により、そうした問題が解決される部分は沢山あります。また、同一の事業を県・市でそれぞれが分割して分担しているような事業もあります。市で一元化できれば、効率面からも質の面からもより良いものができると思います。

C、将来の社会情勢の変化に対し、自分たちでまちづくりを行い、自分たちでものごとを決めてゆくために。
政令指定都市移行への取り組みの実際については、もちろん問題や課題は感じています。
財政的課題やその他にも課題が沢山あります。また、市民サービスの水準を落とさない、という方向性も、現時点では当たり前と思いますが、これは「政令指定都市移行によって市民サービスの水準を落とすことはない」という話であって、現在とこれからの社会情勢を考えれば、必ずしもそう言い切れない部分があると私は思っています。今後、社会情勢が変わってくることで、行政のあり方の検討や業務の取捨選択が行われるようになれば、その結果として実質的に市民サービスが低下することもありうると思います。「それはそれ」という言い方はするべきではありません。市民の皆さんが将来に対して誤解してしまう心配もありますし、市民に対し嘘の約束をすることになるからです。
現状が良いということは決してありません。が、私は現在の市民サービスの水準はかなり高い方だと思っています。その水準を維持しながら、政令指定都市に移行するためには、相当の改革が必要となります。これは大変なことです。非常な苦しみも伴うと思います。だから
こそ、私は積極的に取り組んで結果を残して行くべきだと考えています。
そうした政令指定都市移行への取り組みは、本来、市全体での理解と納得の上で進めるべきことです。しかし、その点が不十分なことは間違いありません。またその旨について様々な機械に指摘もしております。が、その点をもって「政令指定都市移行に反対」とするべきではないと思います。それは、政令指定都市移行の実現が、本市がもっと良くなる可能性をとても高めるものだと考えているからです。

現在の中核市のまま、こうした部分を改善できるよう努めるべき、との意見はもっともですし、私も同じです。しかし、政令指定都市移行により、総合的に、効率的に、市民の皆さんにとっても分かりやすく、誤解のない形で実現できるものだと考えています。

まだ様々な議論があると思います。
しかし、議論があるというそのことを反対の理由にはするべきでないと考えます。
種々の意見から課題・問題を浮き彫りにし、あるべき姿に近づいて行くよう取り組む、そのための議論であると考えるからです。

■最後にひとこと
①の回答を選択するとしても、
私は、平成22年4月1日の移行にこだわっているわけではありません。また、政令指定都市移行自体にも問題・課題は沢山あり、市の対応・取り組み姿勢や準備状況、市民に対する説明・合意形成のあり方についても決して納得しているわけではありません。だからこそ、自分なりの視点から行動し、議会等様々な場での問題提起も行っています。
それでも私は政令指定都市移行により、本市は必ず良くなると考え行動しています。それで①が回答となりました。
私は誤解のないよう、自分の考えを少しでも正確に伝えたいと思いましたので、説明を付け加えさせてもらいました。


***************************************************
質問2:現在、政令市移行について「市民の意思を問う住民投票条例」制定の請求署名が、地方自治法第74条により実施されています。あなたは、この条例の制定をどう考えますか。(該当する答えを選び、理由をおかきください。)

答え:②賛成できない。


私は、住民投票については「とても重要なものである」と考えています。
「相模原市の政令指定都市移行」よりも大切な要素を抱えているとも考えています。
それは、私たちの社会のあり方、今後の「民主主義」「地方自治」「議会制度」といったものにつながるものだからです。

議会や地方自治のあり方について今後議論してゆく中で、住民投票をどう考え、具体的な実施の方法と、その位置づけを明確にしてゆくことは非常に大切なことです。

だからこそ、
「政令指定都市移行の判断」を目的とし、「住民投票にはかる」とするには、具体的な論点や実際の課題(投票内容の作成者・方法、投票権の範囲、開票要件、投票結果の位置づけや結果反映の条件付け、投票結果と判断に対する責任の所在、投票権のある住民以外の関係者(団体等)の意見取り込み方法、等)への対応や社会的な理解と納得・合意が不十分だと私は考えます。よって、この条例制定には「反対」と考えています。

しかし、確定的なものではありません。

地方自治法第七十四条第三項では、「普通地方公共団体の長は、第一項の請求を受理した日から20日以内に議会を召集し、意見を附けてこれを議会に付議し、その結果を同項の代表者に通知するとともに、これを公表しなければならない。」とあり、

同第七十四条第四項では、「議会は、前項の規定により付議された事件の審議を行うに当たつては、政令の定めるところにより、第一項の代表者に意見を述べる機会を与えなければならない。」とあります。

どのような内容の条例かはこれから議論されるところであります。おそらく2月開催となります臨時議会で審議することになります。
最終的には、その内容をもって判断を行います。

--- --- --- 以上 回答 --- --- ---


【感想】

どんな形でも、きちんと意見を表明できる機会があることは大切であり、ありがたいことだと思います。

が、私のように沢山の文章を書いてしまった場合、広報紙ではどのように取り扱われるのか少し心配しています。


政令市移行、私は、一部利権関係者の欲得で動いているような気がします。
あるいは、市の無意味な背伸び。

政令市になると、県から道路行政など莫大なインフラ整備を移管される上に、圏央道やらの負担金も負担することになると新聞で読みました。

誰がそれを払うのか。払えるのか?

その対価として、どれほどの発展、市民一人ひとりの生活の充実があるか?

無いと思うのです。

私は横浜出身ですが、横浜は、貴重な自然を保護し残しつつ、メリハリある開発を進めています。今回、緑地保全目的税を成立させました。

相模原市は、何をしているか?

政令市は本来、百万都市に行政移管するものです。
実質たかだか30万の相模原市が背伸びするものでは、ないと思います。

大野の駅前の、何も考えていない開発を見るたび、失望する私です。

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