『『e都市ランキング2009』が発表!』(カテゴリ:未分類)
- CNET【eデモクラシーの実現】より転載 -
日経ガバメントテクノロジーの調査による『e都市ランキング2009』が発表された。
発表! e都市ランキング 2009
~都道府県別・全国1361団体の情報化を比較~
http://bit.ly/17ILJA
これは例年行われているもので、上位の自治体の顔ぶれは「常連自治体」が占めている印象を受けた。
調査は送付されたアンケートにそれぞれの自治体が自己判断で回答し、その結果から集計が行われる。
評価項目は各年の社会情勢も加味され、近年はセキュリティ対策の比重が重くなり、アクセシビリティやSNS・動画利用による情報提供にまで触れられている(「e都市ランキング2009」の調査方法:http://bit.ly/1POzIW)。
それゆえに、取り組みに意欲ある自治体はこうした項目を一つひとつクリアして行くことで、自然と情報化が進んで行くという使い方もある。
しかし、今後の課題もある。
取り組みの進んでいる自治体にとってはPRにもなり、やりがいのある取り組みだが、評価の低い自治体にとっては意欲が失せ、関心がなくなってしまうことにもつながりかねない。アンケートの回収率も、例年越えていた80%を割っている(2009年:75.7%、2008年:81.8%)。全体としての評価が低くとも、努力している自治体が評価されるような仕組みが必要だし、各自治体の取り組み姿勢そのものを評価することも大切だ。各自治体からの情報発信やPRを取り上げ、支援して行くという方法もあるだろう。
ランキングには、人口350万を超える横浜市のような自治体と、人口で3000人を下回っている秋田県東成瀬村(村で最上位。この自治体のHPを見れば、取り組み姿勢が自然と伝わってくる。ぜひご覧いただきたい → http://www.higashinaruse.com/)のような自治体が同じく並んでいる。市町村として同じくくりで評価する面白みもあるが、環境の違う取り組みをそれぞれ評価できる工夫もほしい。市町村ごとのランキングになってはいても、どうしても全体の中での順位が気になってしまうものだ。小さな自治体ならではの取り組みにもスポットライトを当てる工夫がほしい。
また、このランキングは自治体行政の取り組みに対するものであるが、自治体の取り組みは遅れていても、意欲ある住民が活動しているという場合もある、「まちの情報化」と言った場合、もちろん行政だけで判断されるべきではない。そうした行政以外の視点をどう盛り込めるかは、自己判断のアンケートにどれだけ客観的な視点を盛り込めるかという点とともに考えなければならない課題である。行政主導の情報化もあれば、住民主導で盛り上がる自治体もあるだろう。また、アンケート項目については、「一人一台パソコンを実現」とあれば、多くの自治体が「◎」と回答するだろうが、そのパソコンで各人が「インターネットに接続できる」「メールアドレスを持っている」「セキュリティ管理が出来ている」となると、各自治体の個性や考え方、取り組みの実際も見えてくるに違いない。
しかし、総じて調査アンケートでは、「情報・サービス」「アクセシビリティ対策」「庁内情報化」「情報化政策」「セキュリティ対策」の大きな枠の中でさらに詳細に項目設定されていて、各自治体の現状や課題が見えてきて分かりやすい。毎年継続して実施されることで、各自治体の取り組み状況が見えてくる貴重なランキングではあるが、継続し更に発展して行くためにには様々な形での支援も必要だ。マスコミだけでなく、ブログなどのクチコミでも話題として取り上げ、盛り上げて行く必要がある。また、調査の母体となっている日経ガバメントテクノロジーを購読し、毎年発行され調査の詳細が掲載される「自治体情報化年鑑」(今年は案内がないがおそらく発行されるだろう)を購入することも大きな支援となるはずだ。
良い取り組みには金銭的なものも含めて、私たちができる形での支援を行い、その取り組みを一緒に育てる文化が必要だ。
先ずは、自分の自治体行政の情報化の現状を確認することからはじめたい。
そうすることで、次の行動が生まれてくるに違いない。
皆さんは、どのようにお考えでしょうか?
発表! e都市ランキング 2009
~都道府県別・全国1361団体の情報化を比較~
http://bit.ly/17ILJA
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※CNET【eデモクラシーの実現】より転載。
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